概要:四国現存4天守に引き続き「備中松山城」そして「彦根城」と1回の旅行で現存12天守の半数6天守を巡ってしまった!これで現存12天守の8天守を巡ったことになる、残り4天守で現存12天守全てを巡ったことになり何となく先が見えてきた感じだ。

天守が国宝指定を受けているのは4城で「姫路城」、「松本城」、「犬山城」と今回訪れた「彦根城」、昭和32-35年の解体修理で発見された墨書建材の調査で天守の完成が慶長12(1607)年頃と判明している。現存天守は3層3階で高欄付廻縁、花頭窓、多彩な破風の組み合わせなど外観的に華麗な雰囲気だった。築城以来約400年の今日まで一度も戦いの場とならず、井伊家・彦根藩の象徴として平和な時を過ごしてきた幸運なお城だ。

アクセス:JR「彦根」駅から徒歩約20分で彦根城表門へ。
その他:「彦根観光協会」公式HP、「琵琶湖八景

彦根城:JR彦根駅から西北西へ一直線に伸びる駅前大通を彦根城天守を目指して歩く、500m程歩くと「滋賀県護国神社」前の丁字路に行き当たる、城へはそこから左へ直角に70m程行き更に右へ直角に進む。桜は3-4分咲きだろうか、琵琶湖を挟んで日本海まで直線で60km足らず、春の訪れがやや遅いのだろうか。
彦根城:表門へ向かう道、向かって左が「いろは松」と名付けられた松並木。往時中濠の沿道に植えられた松が47本だったのでいろは松と名付けられたとか、。
彦根城:いろは松が終わり更に進むと最初の櫓「佐和口多聞櫓(さわぐちたもんやぐら)」に出会う、左手の狭間と連子窓の連なる櫓が明和8(1771)年再建で重要文化財指定を受けている。右手は、昭和35(1960)年再建で現在「開国記念館」として公開されている。
彦根城:開国記念館(佐和口多聞)。
彦根城:佐和口多聞から少し歩くと、左手にL字でこけら葺きの屋根が印象的な「馬屋(重要文化財)」が現れる、城内に馬屋が残っているのは彦根城だけだとか。元禄時代(1688-1703年)築。はめ込みは馬屋内部。

彦根城:彦根城は「琵琶湖八景」の一つに数えられ、「月明」彦根の古城と称せられる。橋で内堀を渡り表門から城内へ。
彦根城:入城受付で、「彦根城・玄宮園共通」入場券を購入。坂道を上るとやがて上方に「天秤櫓(てんびんやぐら・重要文化財)」と「廊下橋」が見えてくる。左手の石垣は「鐘の丸」跡。
彦根城:本丸へ行くには廊下橋を渡るか石垣をよじ登る、廊下橋を渡るには右手の石垣沿いにある「鐘の丸」跡地への坂道を上りUターンする。
彦根城:正面「天秤櫓(重要文化財)」、「廊下橋」を中心にほぼ左右対称で、正に天秤のように見える。廊下橋、往時は壁と屋根のある橋だったとか。
彦根城:廊下橋から見る表門からの坂道。
彦根城:公開されている天秤櫓内部の様子。
彦根城:天秤櫓をくぐり太鼓丸の坂道を上ると「天守閣」の一部が見えてきた。天守閣への最後の関門「太鼓門櫓(たいこもんやぐら重要文化財)」まであと一息だ。
彦根城:「太鼓門櫓」右手に「続櫓(つづきやぐら)」が付設されている。櫓門をくぐって振り返ると、高欄が付設されていて廊下の本丸側が開口窓になっていた、一説では、櫓内に置かれた太鼓の音を響かせるためだったとか。
彦根城:太鼓門櫓への坂道の下に鐘の丸から移された「時報鐘(じほうしょう)」があり「日本の音風景100選」に選ばれている。
彦根城:太鼓門櫓をくぐれば待望の国宝彦根城の「天守閣」だ!見たまま3層3階望楼型天守だ。本丸広場の桜は咲き始めだった。
あまり大きくない天守閣だが、花頭窓、入母屋千鳥破風、千鳥破風、唐破風(金金飾り付)と多彩な意匠の天守閣と異なる石色の野面積み天守台とのコントラストも鮮やかで優美な雰囲気の天守閣、さすが国宝だ。
彦根城:国宝彦根城天守閣入口、多くの観光客でにぎわっていた。
彦根城:この混雑でなかなか進めない。
彦根城:ここが天守閣最上階、花頭窓から外を見る。
彦根城:午後3時、天守閣滞在約30分、順路に従い「玄宮園」へ向かう。