概要:唐の高僧鑑真和上渡来にまつわる井上靖著の歴史小説「天平の甍」を読んだのが40数年前、題名と作者以外何一つとして記憶に残っていない。一章の書き出しを見ると「朝廷で第九次遣唐使発遺のことが議せられたのは聖武天皇の天平四年で、その年の八月十七日に、....」となっている。ともあれ記憶に無いものはしょうがない、奈良時代建立の金堂、講堂を中心に境内を散策し、その雰囲気に浸り天平文化の何かを感じられればと思った。2009年4月「薬師寺」の次に訪れる予定だったのが突然の雨で中止、今回初めて訪れることになった、「国宝金堂」の平成大修理が完了し落慶法要が行われたのが2009年11月だから唐招提寺を散策するのには良いタイミングだ。昨日訪れた「法隆寺」の端正で重厚な雰囲気、今朝訪れた「薬師寺」の優美で開放的な雰囲気、そしてここ「唐招提寺」では天平伽藍とそれを包み込む境内全体に厳かに響き合う何か”ストイック”な雰囲気に感銘を受けた。
アクセス:近鉄橿原線「西ノ京」駅から徒歩約10分
その他:「唐招提寺」公式HP、奈良の世界遺産
- 375 西ノ京に白鳳伽藍を訪ねる
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