概要:斑鳩の里散策、JR奈良線「法隆寺」駅を起点に西側の「吉田寺」、「龍田神社」、「藤ノ木古墳」そして「法隆寺」を起点に東側の「法輪寺」、「法起寺」の塔巡り散策をした。この紀行文ではJR法隆寺駅を起点に吉田寺→龍田神社→県立竜田公園→藤ノ木古墳散策を紹介している。

アクセス:JR奈良線「奈良」駅
その他:「法隆寺iセンター」、「吉田寺」、「藤ノ木古墳

法隆寺駅:世界遺産「法隆寺」に訪れたのが2009年4月桜の頃、雨だったので法隆寺の伽藍群を足早に巡ったのみで、斑鳩の里を散策するのは今回が初めてとなる。どんよりとした空模様で昨日の今井町ほどではないがやはり寒い。持参したガイドブックの地図に従い駅前から北へ約100m程で広めの道路に行き当たりそこを左折「吉田寺」へ向けて町中を西へ歩く。
斑鳩:「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」、あまりにも有名な正岡子規の句が頭に浮かぶ。”柿”なら秋の季語、子規が法隆寺に立ち寄った頃もこのような雰囲気だったのだろうか。
斑鳩:斑鳩の里といっても道路も整備され住宅もちらほら建っているが、まだのどかな田園風景を感じ取ることはできた。道案内は要所要所にあり分かりやすい。
吉田寺:入り口の案内に「重要文化財 ぽっくり往生の寺 清水山・吉田寺 開基恵心僧都(源信)」とあった。詳しくは境内の吉田寺(きちでんじ)縁起に書かれている。
吉田寺:本堂と多宝塔、多宝塔は重要文化財で室町時代(1463)の築で塔内には「大日如来像」が安置されているとか。
吉田寺:竹林と紅葉。
吉田寺:広くはないけどしっとりとした佇まいの境内で緩やかに流れゆく時につかの間心をゆだねる。
龍田神社:吉田寺を出て北へ道なりに300m程で法隆寺の鎮守社「龍田神社」へ、この日は氏子の方々がなにやら新年の準備にいそしんでいた。
龍田神社:狛犬と拝殿。
県立竜田公園:龍田神社から西へ800m程歩くと紅葉の名所県立竜田公園がある。竜田川は在原業平の和歌にも詠まれた”ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは”でも知られる。
県立竜田公園:見頃を過ぎていたが竜田川河畔の紅葉にはなかなかの趣があった。
県立竜田公園:公園沿いの民家。
斑鳩:竜田大橋近くの大田酒造、初時雨の蔵元とか、風情のある佇まいだ。この日の夜、宿泊のホテルでフランス料理に奈良の地酒(銘柄を思い出せない)という奇妙な組み合わせのオーダーを体験した。奈良県酒造組合のホームページに日本酒発祥之地「奈良」というページがある。
斑鳩:藤ノ木古墳へ行くためいったん来た道を戻り先ほどの龍田神社へ。
斑鳩:ガイドブックの地図に従い東光寺と龍田神社の間の坂道を登り、ややわかりにくい道を歩く。
藤ノ木古墳:地図を頼りに歩き続けるとやがて民家がとぎれ里の雰囲気の景色が広がり始めた頃左前方にこんもりとした盛り上る直径約50mの円墳「藤ノ木古墳」が見えてきた。
藤ノ木古墳:これが「藤ノ木古墳」で6世紀後半に造築され、未盗掘の状態で発掘されたとか。周辺は公園として整備されていて、古墳の周囲にはいくつかの説明板が設置されていた。
藤ノ木古墳:石室の入り口からガラス越しに撮影。1985-2006年の間6次にわたり県立橿原考古学研究所により発掘調査が行われたとか。
斑鳩:藤ノ木古墳から法隆寺方面へ歩く、西里公園近く。
斑鳩:西里公園から150m程で左(北)に法隆寺の土塀が見えてきた。