概要:今回の東北旅行、十和田湖から始まり昨日の平泉で終了の予定だった、しかしながら29日の天気が良いとの予報もあり1日延長して芭蕉の句で名高い山形県の「山寺」登山を思い立ち仙台駅前のホテルを予約、29日朝仙山線で山寺駅へ向かった。作並駅を過ぎる辺りから町並みがとぎれ車窓から見頃紅葉風景が見え始め山寺駅に近づくにしたがって車窓が紅葉で鮮やかに彩られてきた、一日延ばして良かったと思いつつ山寺駅のホームへ降り立つ。いきなりの絶景が目の前に展開されているではないか!プラットホームから見ると絶壁の上に「五大堂」が天空に向かって突き出ていた。

アクセス:JR仙山線「山寺」駅から登山口まで徒歩約10分

山寺:山寺駅から少し歩くと立谷川に架かる「宝珠橋」で対岸へ渡り土産物屋と食堂が軒を並べる道を指導表に導かれて登山口へ。紅葉も見頃で天気も良しだ、五大堂まではここから目視直線で600-700m程度そして標高差が200m近くある。山寺、かの俳聖松尾芭蕉もここから同じ景色を見たに違いない。
山寺:石柱に「名勝史跡山寺」とある、ここが山寺登山口。観光バスで来た人々が次々に来る。いきなりの石段。
山寺:山寺登山口から最初の石段を登り詰めると重要文化財山寺「立石寺本堂(りっしゃくじ)」が目の前に現れる。一休みを兼ねて参拝する人が次々と来ては観光ガイドに促されあわただしく山門へ向かう。正式には「宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)」、開祖は慈覚大師で宗派は天台宗、貞観2年(860)に開かれた古刹。
山寺:本堂と山門を結ぶ参道、山門から先は奥の院まで何と800段ほどの石段が続くそうだ!ここで息をととのえてから行こう。
山寺:鐘楼左下の藁屋根が山門でここに入山受付がある。
山寺:山門をくぐると山の冷気が感じられる、鬱蒼とした杉林の中に作られた石段が奥の院へ向かって上へ上へと続く。
山寺:石段はこのような感じで奥の院まで続く、駅前で見た光景からは想像しがたいしっとりとした樹林の道が続く。
山寺:あまりにも有名な芭蕉の句「閑さや岩にしみいる蝉の声」の短冊を埋めたところに立てた「せみ塚」がここにある。概ね奥の院まで半分程度来たことになる。少し広くなっていて格好の休息所にもなっている。
山寺:磨崖仏の阿弥陀堂付近、左上に見えているのが仁王門。
山寺:急斜面の途中にある仁王門をくぐり急な石段を登り詰めれば「性相院」へそして更に石段を登り詰めれば「金乗院」この辺りから頭上の視界が開け奥の院へ至る間数々の寺院が建てられていて疲れを忘れさせてくれる。
山寺:ここが山寺登山の最高点奥の院、向かって右が「奥の院」でその左隣が「大仏殿」。奥の院、地形的には谷に沿って作られた山道を登り詰めたところにあり更にその上が山の尾根になっている。
山寺:奥の院石段下から西へ少し行くと華蔵院があり横の岩屋の中にあるのが重要文化財の三重小塔。
山寺:三重小塔を後にして奥の院下へ戻りこの石段を下りると、あたかも鉄道のスイッチバックのような感じで崖に作られた道が山寺最大の見所「五大堂」へと続いている。往路は奥の院へ直行、復路は五大堂を見て帰るといった流れが作られている。
山寺:崖の道を五大堂へ向かう、百丈岩の上に凛として建つ納経堂、あでやかな紅葉と麓の穏やかな風景との対比がいっそうの緊張感を感じさせる。
山寺:五大堂からの展望、東方向。
山寺:五大堂から南東方向の展望。五大明王が安置されているとか、内部にはおびただしい数の千社札が貼ってあった。山寺随一にして絶好の展望所だ、必ず訪れたいところだ。
山寺:右から五大堂、開山堂そして納経堂。五大堂で展望を堪能して参道へ戻り、山を下る。
山寺:山門が見えてくれば山寺登山もフィナーレだ、山門脇の土産物店を兼ねた出口へ。
山寺:電車の時間調整も兼ねて「山寺芭蕉記念館」(館内撮影禁止)へ立ち寄った、芭蕉記念館から見た五大堂付近、その険しさがよくわかる。午後2時前。奥入瀬渓流から始まった東北旅行もここでフィナーレ仙台経由で東京へ戻る。