概要:紅葉の名所として有名な京都市郊外山間部の寺院「三尾(さんぴ)」を逍遥、見頃の紅葉を堪能。これまでも何回か訪れているが特に高雄山神護寺の紅葉見頃には当たっていなかった。今回は11月20日といつもより約10日ほど早い時期に訪れた。高雄山は元は高尾山だったので槙尾、栂尾と合わせて「三尾」と呼び習わされているとか。

アクセス:JR京都駅からJRバス高雄・京北線で「山城高雄」下車
その他:「神護寺」公式HP、「西明寺」ウィキペディア、「高山寺」公式HP

神護寺:「山城高雄」でバスを降り、谷底に向かって石段を下り清滝川にかかる朱塗りの高雄橋を渡る、そこから高雄山山腹に刻まれた石段で急坂の参道がはじまりあえぎあえぎ上る。神護寺、空海と最澄が出会いそして袂を分かった、平安仏教発祥の地として知られる。
神護寺:神護寺楼門へ最後の急坂が始まるあたり山の南斜面に築かれた「硯石亭」から見る朝の光に華やぐ紅葉風景は素晴らしかった。
神護寺:硯石亭の紅葉風景から目を転じると急な石段、木漏れ日の彼方上方に「高雄山神護寺」楼門が見える。気を引き締め覚悟を決めて一歩一歩石段を上る。
神護寺:楼門をくぐるとそこは平坦で広い神護寺境内だ、奥へ進み金堂への石段を右に見て金堂横を奥へ進み石段を登り詰め多宝塔へ。
神護寺:多宝塔近くから金堂へ向かってしな垂れる見事な紅葉風景を堪能。
神護寺:見頃の紅葉越しに見る金堂と石段。参拝を済ませ、定番のかわらけ投げを見物。
西明寺:神護寺から徒歩で「槙尾山西明寺」へ、朱塗りの指月橋で清滝川を渡り石段の参道を上り表門へ。
西明寺:薬医門形式の表門、本堂と同じ元禄13(1700)年造営とか。この日は雲の流れが速く明暗が頻繁に入れ替わる空模様だった。
西明寺:表門をくぐり左手に鐘楼と奥に客殿を見る。神護寺同様紅葉も見頃だった。
西明寺:西明寺のパンフレットによると、天長年間(824-34)弘法大師の高弟智泉大徳により神護寺の別院として創建されその後荒廃を経て建治年間(1275-78)和泉国槙尾山寺の我宝自性上人の中興により本堂、経蔵、宝塔、鎮守などが建てられ、正応3年(1290)に平等心王院の号を後宇多法皇より賜り神護寺から独立した...と書かれている。客殿から紅葉越しに見る鐘楼。
西明寺:客殿と紅葉。
西明寺:境内東から西へ本堂→客殿→庫裡と続く紅葉の道。鐘楼付近の赤の紅葉も良いが、オレンジ色に染まる紅葉も又格別だった。
西明寺:本堂から廊下で繋がる客殿へ。
高山寺:西明寺表参道入口指月橋から坂道を200m程歩き頻繁に車が行き来する周山街道に出て北東へ400m程歩くと街道の左脇に世界文化遺産「栂尾山高山寺」の参道を見いだす。緩やかな上り坂の参道を行くとやがて参道の両脇に大きな石灯籠が現れる、ここにかつて山門があったのだろうか、と思いを巡らせる。石灯籠を過ぎると未だここ以外で見たことのないこのような石畳の金堂道になり奥の石段を上り詰め金堂へと至る。
高山寺:金堂道の石畳が途切れたところから右の道を辿り、国宝石水院へ向かう、杉の樹林の多い境内は深閑とした雰囲気に満ちていた。
高山寺:石水院は公開されていて中に入ることが出来る。
高山寺:開放的な造りの石水院(国宝)、南側の廊下には秋の傾いた日差しと爽やかな空気に身を任せた参拝者の後ろ姿があった。
高山寺:高山寺は日本最古の茶園(茶畑)があることでも知られる、栄西禅師が宋から持ち帰った茶種が明恵上人へ贈られたのが起源とか。茶畑から見た「遺香庵庭園」は明恵上人700年遠忌を祈念して昭和6年に建立の茶室遺香庵を中心とした庭園(非公開)で作庭は小川治兵衛。
高山寺:石水院をでて石段を上り深閑とした森の中に建つ開山堂→金堂を巡る。
高山寺:金堂道を俯瞰する。