概要:展望台遊歩道から小高い所の展望台(道荻町城跡)へ、そこから見る白川郷の合掌集落に圧倒される。かつてドイツの建築家ブルーノ・タウトも訪れ著書「日本美の再発見」の中で合掌造りを絶賛・評価したことで世界的に知られることとなったとか。

山岳信仰の霊峰白山北東山麓、富山湾へ流れ出る庄川が大きくS字に蛇行するあたり、山間の平地に最多の合掌造りが残る集落を訪れた。

アクセス:高山-相倉、白川郷定期観光バス(車中ガイド・昼食付き、現地自由行動)
その他:「白川郷 観光協会」、「合掌集落マップ

荻町合掌集落:城山展望台の食事どころで郷土料理の昼食後、城山展望台から合掌造集落を一望する、。本通り(白川街道)を挟んで多くの合掌造りが立ち並ぶ、右に見える流れが富山湾へ注ぐ庄川の流れ。ほとんど全ての合掌の切妻屋根が南北方向を向いている、地形がもたらす風の抵抗を減らし東西に向く茅葺き屋根が夏涼しく冬暖かい室内環境を保っているとか。
荻町合掌集落:城山展望台から観光バスへ戻り「合掌造り民家園」前のBTで観光バス定番の記念写真を撮られ、ガイドに誘われ民家園へ。
荻町合掌集落:ガイドの拘束は民家園入口まででそこから約2時間の自由行動、足早に民家園の散策を済ませ、「であい橋」で庄川を渡り右岸に展開する合掌集落へ向かう。
荻町合掌集落:であい橋を渡り火伏せ神を祀る「秋庭神社」の鳥居をくぐり合掌集落へ。
荻町合掌集落:先ほど昼食を摂った城山展望台を合掌集落の南側から遠望する、直線距離で800m程だろうか。
荻町合掌集落:道なりに歩き本町通り(白川街道)を横切り「明善寺」の境内へ、大きな合掌造りの庫裡(県重文)に圧倒される、時間の関係で内部見学を割愛。
荻町合掌集落:合掌造り民家の間を縫うように北の方向へ散策を続ける、前方が大きな屋根で5層の「長瀬家」。平成13年に「結(ゆい)」により合掌屋根が葺き替えられた様子がTVで放映されたとか。
荻町合掌集落:「神田家」、観光バスの中で配られた集落マップにマーカーペンで見学推奨の合掌造りがマークされていて、この神田家も含まれていた、帰りのバス集合まで残り約1時間30分、30分程室内見学をすることにした。
荻町合掌集落:神田家の入口、さほど混み合ってはいないようだ。
荻町合掌集落:時間が限られているので、1階(層)を後回しにして2層目へ、急勾配の合掌屋根のため垂直の束を必要とせず梁だけで合掌屋根を支えている、広い空間が確保できここが養蚕などの作業場として使われていたようだ。1階住居の囲炉裏から立ち上る煙が格子床から屋根裏へ導かれ、燻された梁・床がこのような渋い色合いになっている。煙による燻しは防虫・除湿・材の補強に不可欠だとか。
荻町合掌集落:3層目、ここも作業場として十分な広さがある。切妻からの柔らかな光がさし込む。
荻町合掌集落:4層目、最上層釘が一本も使われていないといわれる合掌屋根の仕組みを観察。
荻町合掌集落:足早に2-4層を巡り、囲炉裏のある1階住居へ戻ってきた。
荻町合掌集落:1階の梁組、どっしりとした1階の上に茅葺きの合掌屋根が乗っているように見える。
荻町合掌集落:神田家をでて田畑の中の道を歩き和田家へ向かう。
荻町合掌集落:和田家付近から来た道を振り返る、郷愁を誘う山村風景が展開していた。
荻町合掌集落:「和田家(国重文)」築300年とか、最も規模が大きく白川郷の代表的な合掌造りだとか。時間が足らず内部見学は断念。
荻町合掌集落:8月のコスモス、この地の夏が短いことを実感。
荻町合掌集落:切り妻が2段になったような(増設したのだろうか)合掌造り喫茶「文化喫茶 郷愁」、おもてに”5名以上の団体はごえんりょください。”と書かれていた。若干時間があるので中で一休みすることにした。
メニューは500円のコーヒーのみとシンプルだ、窓際の適当な位置に腰掛ける、目の前に「明善寺」の茅葺きの鐘楼門が見える絶好のポジションだ。楼門横のイチイの木が良い感じに見えた、鐘楼門の後ろに部分的に見えるのが本堂で入母屋の合掌屋根。滞留時間10分程、帰り際に”モー帰るの”と店主に言われてしまった”残念だけどバスの時間がねー..”といいつつ足早にバス停へ向かう。