概要:東北以北で唯一の現存12天守の一つ弘前城を訪れた、当日はあたかも梅雨入りのようなどんよりとした曇り空から時折パラパラと雨が降る状況だった。酸ヶ湯温泉朝8時30分発の送迎車でJR青森まで約1時間、そこからローカル線で弘前駅へ。駅前からタクシーで弘前城北門口近くの伝統的建造物群保存地区弘前市仲町まで行き武家屋敷を見学後、弘前城北門(亀甲門)から弘前城公園へ入園した。
今回の「弘前城」で現存12天守巡りも9天守となり残り3天守となった。

アクセス:弘前バスターミナルから市内循環100円バスで「市役所前公園入口」下車(追手門)
その他:「弘前城公園総合サイト

弘前城:北門近くの外濠、新緑の桜並木と釣り糸を垂れる人。亀甲橋を渡り北門(亀甲門、重文)から入城。
弘前城:武家屋敷を先に見学したので、弘前公園北側の北門(亀甲門)より入城。園内は有料ゾーンと無料ゾーンがあり、北の郭・本丸と弘前城植物園が有料ゾーンとなっていた。
弘前城:北門より入り、程なく賀田橋(よしたばし)を渡り曲がりくねった坂道を歩くと「丑寅櫓(うしとらやぐら、重文)」が現れる、つつじ、東京とは1ヶ月ほど花の時期が遅いようだ...3層3階の櫓には出格子窓に狭間、銅葺き屋根、飾り気のない簡素な姿だ。
弘前城:櫓の下には池状の濠があった。高度差があるのでこのようなダム状の濠が城内に幾つか存在していた。
弘前城:丑寅櫓近くの東口券売所で3施設共通券(弘前城、弘前城植物園、藤田記念館)を購入、有料ゾーンへ入る。朱塗りの鷹丘橋(たかおかばし)は内濠をまたぎ「北の郭」と「本丸」の間を結んでいる。内濠には蓮が繁茂していた。手前の鴨は近づいても動かないので一瞬良くできたカービングオブジェかと思ってしまった、人慣れしているようだ。
弘前城:ここからのアングルが天守を見る絶景ポイントらしい。内濠両側の桜並木が満開の頃は正に絶景なのだろう...
角館、北上景勝地と並んで「みちのく三大桜名所」の一つだ、大混雑のGWに満開時期がかぶらなければ是非再び訪れたい。
弘前城:天守と朱塗りの「下乗橋(げじょうばし)」。
弘前城:絶景ポイント近くの鷹丘橋を渡り坂道を歩き本丸広場へ出る、西の方角を凝視するとなにやら大きな山が微かに見えるではないか!これがかの有名な津軽富士といわれる「岩木山(標高1,625m)」だとわかるのにさほどの時間を要しなかった。
弘前城:本丸広場(跡地)から弘前城天守閣を見る、3層3階層塔型天守、こちらから見る天守に飾り破風はなく先ほど見た丑寅櫓同様素っ気ない雰囲気だ。天守というより櫓といった雰囲気、現在の3層天守は幾たびかの変遷を経て1810年(文化7年)築だとか。
弘前城:天守内へ入る、津軽藩公の「馬印」の唐うちわと錫杖。
弘前城:濠側に設けられた狭間と石落とし。
弘前城:1階、津軽藩にまつわる武具などが展示されていた。
弘前城:3階(最上階)から1階へ至る階段。
弘前城:天守最上階、中央に本丸御殿の模型が飾られていた。周囲には全国の名城写真が展示されていた。
弘前城:天守から見る内濠、季節外れで静かな城内。
弘前城:冬が長く雪深く寒冷なこの地ならではの”銅葺き瓦”屋根、氷結対策だとか、薄く鋭いエッジに本瓦葺きとは別の趣が感じられた。
弘前城:下乗橋から見る天守、本丸側と異なり千鳥破風に出窓・狭間・石落としといった天守としての戦いと飾りの要素が見られる。
弘前城:朱塗りの下乗橋と見事な樹形の桜。
弘前城:城散策はこの「東内門」で終わり弘前城植物園へ向かう。写真左に見える桜は1882(明治15)年に植栽された”日本最古のご長寿現存ソメイヨシノ”だとか。梅雨の走りのようなどんよりとした空模様だった、がそれはそれでしっとりとした雰囲気で好ましかった。