概要:奈良・京都旅行最終日、臨済宗南禅寺派大本山「南禅寺」→「哲学の道」→「銀閣寺」→「真如堂」→「金戒光明寺」そして締めに「東寺」と巡ることにした。このアルバムは南禅寺-哲学の道初冬散策でまとめてみた。

アクセス:京都地下鉄東西線「蹴上」駅から徒歩約8分で南禅寺
その他:「南禅寺」公式HP「哲学の道」

南禅寺:京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸御池そこから地下鉄東西線に乗り換えて蹴上駅で下車。インクライン下のトンネルを通り「金地院」前を経て南禅寺中門までゆっくり歩いて10分程だった。辺りは紅葉の葉も殆ど散り観光客の姿もほとんど無く初冬の景色だった。
南禅寺:静かだし久しぶりに「方丈(国宝)」を拝観しようと思った。
南禅寺:歌舞伎の石川五右衛門の”絶景かな、、、”でも知られる重要文化財の三門(三解脱門の略)、現在の三門は1628(寛永5)年藤堂高虎による再建で創建当初の門は焼失しているとか。日本三大門の一つに数えられるという、堂々たる姿だ。この三門手前の参道左右の苔むした庭の高い樹木が醸し出す朝の冷厳な雰囲気の中に佇む三門。
南禅寺:三門へ至る参道右側の苔むした庭、と天授庵。
南禅寺:三門の丸柱。
南禅寺:拝観入口となっている禅宗様式「本坊」切り妻の梁と白壁の織りなす見事な幾何学模様を見つつ受付を済ませ広い廊下を少し歩き、小堀遠州作とされる国指定名称「大方丈庭園」へ、潔く飾り気のない枯山水、見たそのままを無心で鑑賞する。曇り空を通して枯山水にさす東山からの朝日が少し眩しかった。
南禅寺:こちらは「小方丈庭園」、昭和41年の作庭という。庭石が心字形に配置されているという、スッキリと整った感じの枯山水。解脱した心を表現しているとか。
南禅寺:「小方丈庭園」を解脱した心の庭とするとこちらの「六道庭」は対照的に煩悩を表しているとか。煩悩に迷い悟りの境地に至らず六道を輪廻する様を表しているとか。とぎすまされた枯山水に比べ何か現実的・人間的で親しみすら感じる。
南禅寺:「鳴滝庭」。
南禅寺:「華厳の庭」、何でも「華厳思想」が説くところによるれば「華厳」とは、具体的な事物事象の波動が互いに関係し生かし合って無限に重なり美しく宇宙全体に響き合っている、とか。
南禅寺:「龍吟庭」、奥右が「涵龍池」。
南禅寺:「龍吟庭」、奥右が「涵龍池」。
南禅寺:南禅寺を出て、哲学の道へ向かう。参道前の水路。
哲学の道:途中紅葉の名所「永観堂」を外から見て哲学の道入口へ向かう。
哲学の道:哲学の道南側の入口付近、紅葉もすっかり葉を落とし何となく寂しい雰囲気だった。しかし、これほど静寂に包まれた哲学の道はこの中途半端な季節でしか味わえないだろう。春、桜の頃の華やかさとは対照的だ。
哲学の道: 「宗諄女王墓」 と書かれた立て札のある場所、この時期にしてこの紅葉!
哲学の道:疎水沿いの哲学の道、全長約1.5キロ、この辺りで中程だろうか。
安楽寺:途中哲学の道から離れ「霊鑑寺」への急坂を上り、霊鑑寺門前で北へ歩くと程なく境内に鈴虫・松虫の供養塔がある「安楽寺」へ、季節感漂う藁葺きの山門と紅葉。
安楽寺:紅葉見頃の時期だと、大勢の人でにぎわい写真を撮るのも困難な程混雑を極める山門前。しかしこの時期は全く違っていた、ここにいる間誰にも会うことがなかった。
法然院:安楽寺から更に北へ少し行くと右に「法然院」の参道入口へ、こちらも数人の参拝客を見かけたのみでいたって静かだった。参道両脇の砂盛りと苔むしたわら屋根の山門、何時もと変わらぬ寂びた佇まいだった。頭上から時折サラサラと微かな音を立てて葉が一枚二枚と舞い降りてきた。