概要:京都洛西の地に「一年中鈴虫の鳴き声が絶えない」お寺があるという、妙徳山 華厳寺 鈴虫寺(通称)へ妙なる鈴虫の声を聞きに足を運んでみた。ガイドブックによれば本堂で鈴虫の鳴き声を聞きながら楽しい説法に耳を傾け、その後境内を巡り最後に山門脇の「幸福地蔵尊」にお参りするのが習わしだとか。元は華厳宗で現在は臨済宗の禅寺。

アクセス:京都駅前から京都バス73,83系統で「鈴虫寺」下車徒歩約3分、松尾大社からは徒歩約20分
その他:鈴虫寺公式HP

松尾大社-鈴虫寺:松尾大社から鈴虫寺への道標をたよりに「東海自然歩道」を南へ、途中「月読神社」を右に見て10分程で「西光寺」へ。鈴虫寺と苔寺は同じ方向なんだ、などと思いつつ鈴虫寺方面へ。
松尾大社-鈴虫寺:先ほどの西光寺から5分程で西芳寺川(流れは桂川へ)に行き当たり右へ川沿いに進む。
鈴虫寺:鈴虫寺参道入り口、アレ!オッサン禁制か?でもよく見るとカップルも、だいじょうぶそうだ、それにしても多くの人が石段を下りてくる。
鈴虫寺:石段が一方通行状態なのでしばし付近を散歩して時間稼ぎをする。紅葉を背景に寒椿、珍しいと思い一枚。
鈴虫寺:ひとしきりの賑やかさが一段落したところで境内へ、....何ものにもこだわらす 執着を捨てて身軽に生きる。俗人の小生には混沌とした浮き世も結構楽しいけど、、などとがらにもなく自問自答してみる。
鈴虫寺:妙徳山華厳寺の山門。
鈴虫寺:山門を入ると左に「本堂」、正面に「客殿」背後の山は先ほど拝観した「松尾大社」の松尾山からの尾根続きだ、なにやら行列ができているようだ。
鈴虫寺:誘導されるままに行列に加わる、本堂縁に腰掛ける。若い女性がほとんどで少し気恥ずかしい、とにかく順番待ちと相成った。どうやら一定の人数単位で拝観できるようだ。
鈴虫寺:何と7,000匹!の鈴虫の大合唱に圧倒されつつ楽しい説法を聞き終え、お庭へ繰り出す。実は心安らかに静かに妙なる鈴虫の鳴き声に無心に耳を傾けたかったが、室内楽にあらずコンダクター(説法)付きの大合唱に圧倒されてしまった、対照的に清楚なお庭にお寺の巧妙な作戦がかいま見えたと思った。 山腹に作られた竹と苔の庭園を回遊し先ほどの山門へ導かれる仕掛けだ。
鈴虫寺:開祖鳳潭(ほうたん)上人の墓と鈴虫供養塔のある小高い処から比叡山と東山三十六峰を遠望する。
鈴虫寺:鈴虫小屋と紅葉。
鈴虫寺:庭石に散り紅葉、趣のあるグラデーション。
鈴虫寺:ツツジだろうか。
鈴虫寺:鈴虫説法の客殿、笑い声が漏れ聞こえてくる。
鈴虫寺:散り紅葉。
鈴虫寺:秋色の華やかさと散りゆく寂しさ。
鈴虫寺:正門(山門)横にわらじ履きのお地蔵(地蔵菩薩)さん、一つだけ願いを込めてお参りするのだとか。百花繚乱の何処かの国の「マニフェスト」に較べ何と単純にして明快なことか。
鈴虫寺:拝観を終え石段の途中で振り返る、ゆらゆらと1枚の楓の葉が落ちてきた、「幸福地蔵菩薩」への列が絶えずに続いていた。